玉掛け技能講習とは、つり上げ荷重1トン以上のクレーン・移動式クレーン・デリックを使用した玉掛け作業を行うために必要な資格を取得するための講習です。
労働安全衛生法第61条および同法施行令第20条に基づき、1トン以上の荷物を玉掛けする場合は技能講習の修了が義務付けられています。
本記事では、玉掛け技能講習の内容・日数・費用・受講の流れをわかりやすく解説します。
玉掛け技能講習の概要
玉掛け技能講習は、各都道府県の登録教習機関(建設業労働災害防止協会・コマツ教習所・コベルコ教習所など)で受講できます。
学科講習と実技講習に分かれており、最後に修了試験に合格することで「玉掛け技能講習修了証」が交付されます。
玉掛け技能講習の受講資格
玉掛け技能講習を受講するための基本的な要件は18歳以上であることのみで、学歴・職歴・資格の制限はありません。
ただし、所持している資格によって受講時間が短縮される「免除制度」があります。
講習の科目と時間数
標準的な玉掛け技能講習のカリキュラムは学科9時間・実技7時間の合計16時間(約2〜3日間)です。
学科講習(計9時間)
- クレーン等に関する知識(1時間)
- 玉掛用具の知識(3時間)
- 玉掛けの方法(3時間)
- 関係法令(1時間)
- 力学(1時間)
実技講習(計7時間)
- 玉掛用具の選定(2時間)
- 玉掛けの実施(4時間)
- 運転のための合図(1時間)
クレーン運転士免許など一定の資格保有者は一部科目が免除され、受講時間が短縮されます。
玉掛け技能講習の費用相場
受講費用は教習機関・地域によって異なりますが、一般的な相場は以下のとおりです。
- 標準コース(16時間):15,000〜25,000円程度
- 免除あり短縮コース:10,000〜18,000円程度
- テキスト代(別途):1,000〜2,000円程度
会社が費用を負担するケースも多いため、受講前に確認しておきましょう。
受講の流れ
- 教習機関を選んで申し込む
- 受講料を支払い、受講票・テキストを受け取る
- 学科講習を受講する
- 実技講習を受講する
- 学科・実技の修了試験を受験する
- 合格後、「玉掛け技能講習修了証」が交付される
修了証は全国共通・更新不要で、一度取得すれば生涯有効です。
修了試験の難易度
講習内容をしっかり受講していれば、ほとんどの方が合格できる難易度です。
学科試験は四択式・記述式で、講習中に重要ポイントを教えてもらえます。
実技試験は正しい手順で作業できるかを確認するもので、繰り返し練習すれば確実に合格できます。
受講できる主な機関
- 建設業労働災害防止協会(建災防)各都道府県支部
- コマツ教習所(全国各地)
- コベルコ教習所(全国各地)
- 日本クレーン協会
- その他の都道府県登録教習機関
技能講習と特別教育の違い
玉掛けの資格には「技能講習(1トン以上対応)」と「特別教育(1トン未満対応)」の2種類があります。
実際の建設現場では1トン以上の荷物を扱うことがほとんどのため、最初から技能講習を取得しておくことで即戦力として現場対応できます。
まとめ
玉掛け技能講習は2〜3日・15,000〜25,000円程度で取得でき、建設・製造・港湾など幅広い業種で活躍できる資格です。
更新不要で生涯有効なため、早めに取得しておくことをおすすめします。
玉掛け作業の基本や吊り具の種類については玉掛けとは?徹底解説もあわせてご覧ください。

