■■■最新情報 | 建退共の現場標識が更新されました!■■■

玉掛けとは?吊り具の種類・作業手順・資格まで徹底解説【現場監督向け】

※この記事にはプロモーションが含まれています。

玉掛けとは、クレーンなどの揚重機を使って荷物を吊り上げる際に、ワイヤーロープやチェーンなどの吊り具を荷物に取り付けたり取り外したりする作業のことです。

建設現場や工場・港湾など、重量物を扱うあらゆる現場で欠かせない作業であり、正しく行わなければ荷物の落下や転倒など重大な事故につながる危険な作業です。

本記事では、玉掛け作業の基本から資格・免許の種類、作業手順、安全上のポイントまでをわかりやすく解説します。

玉掛けとは何か【基本をわかりやすく解説】

玉掛けの「玉」とは吊り荷のことを指し、「掛け」とは吊り具を取り付ける行為を指します。

つまり玉掛けとは、クレーンのフックに荷物を吊るための準備作業と、吊り終わった後に吊り具を取り外す作業の総称です。

玉掛け作業は「労働安全衛生法」によって規制されており、1トン以上の荷物を扱う場合は「玉掛け技能講習」の修了が義務付けられています。

1トン未満の場合は「玉掛け業務の特別教育」を受ければ作業できますが、実際の現場では技能講習修了者が求められることがほとんどです。

玉掛け作業で使う吊り具の種類

玉掛け作業では、荷物の形状や重量に応じてさまざまな吊り具を使い分けます。

ワイヤーロープ

最もよく使われる吊り具です。

鋼線を撚り合わせた構造で、強度・柔軟性に優れています。

直径・長さ・構造(6×19、6×37など)によって種類があり、吊り荷の重量や吊り方に応じて適切なものを選びます。

点検色(カラーコード)により使用年度が管理されており、定期的な交換が義務付けられています。

チェーンスリング

金属チェーンを使った吊り具で、高温環境や切り傷が生じやすい鋭利な荷物の吊り上げに適しています。

ワイヤーロープより寿命が長く、変形の有無で劣化を目視確認しやすいのが特徴です。

繊維スリング(ベルトスリング)

合成繊維のベルト状の吊り具で、柔軟性が高く傷つきやすい精密機器や塗装面のある荷物に適しています。

軽量で取り回しがしやすい反面、熱や化学薬品に弱いため使用環境に注意が必要です。

シャックル・フック

吊り具同士や荷物の吊り金具と接続するための金具類です。

Dシャックル・ボウシャックルなどの種類があり、使用荷重(WLL)の範囲内で使用することが重要です。

玉掛けの基本的な吊り方の種類

玉掛け作業には、荷物の形状・重量・重心位置に応じた複数の吊り方があります。

目掛け

ワイヤーロープの輪(アイ)をクレーンのフックに直接かける最も基本的な方法です。

荷物の吊り点が明確な場合に適しており、単純で迅速に作業できます。

半掛け

ワイヤーロープの中央部をフックにかけて両端で荷物を吊る方法です。

荷物が安定しやすい反面、ロープがずれやすいため適切な養生が必要です。

あだ巻き掛け

ワイヤーロープを荷物に1回巻き付けてからフックにかける方法です。

長尺物や形状が不安定な荷物を安定させて吊るのに適しています。

目通し掛け(絞り掛け)

ロープの一方のアイに他方を通して絞り込む方法で、荷物をしっかり固定できます。

ただし、絞り込む際にロープへの負荷が増加するため、使用荷重に十分な余裕を持たせる必要があります。

玉掛け作業の手順

安全な玉掛け作業は、決められた手順を確実に守ることが大前提です。

  1. 作業前に吊り具(ワイヤーロープ等)の点検を実施する
  2. 吊り荷の重量・重心・形状を確認する
  3. 適切な吊り具・吊り方を選定する
  4. 吊り具を荷物に正しく取り付ける
  5. クレーンオペレーターと合図を確認してわずかに試し吊りを行う
  6. 荷物の傾きがないこと・吊り具がずれていないことを確認する
  7. 周囲の安全を確認してから本吊りを行う
  8. 目的地に荷物を降ろした後、吊り具を取り外す
  9. 吊り具を所定の場所に片付け、異常があれば報告する

玉掛けに必要な資格・免許

玉掛け作業を行うには、吊り荷の重量に応じて以下の資格が必要です。

玉掛け技能講習(1トン以上)

つり上げ荷重1トン以上のクレーン・デリックを使用する玉掛け作業に必要な資格です。

学科と実技の講習を受けて修了試験に合格することで取得できます。

受講期間は2〜3日程度で、費用は約15,000〜25,000円が相場です。

玉掛け業務特別教育(1トン未満)

つり上げ荷重1トン未満のクレーン等での玉掛け作業に対応する教育です。

1日程度の受講で修了でき、費用も比較的安価です。

ただし、現場では技能講習の取得を求められることが多いため、最初から技能講習を受講することをおすすめします。

玉掛け作業の安全上のポイント

  • 吊り具は必ず作業前に点検し、損傷・変形・腐食があるものは使用しない
  • 吊り荷の真下には絶対に立ち入らない
  • クレーンオペレーターとの合図(手合図・笛・無線)を必ず事前に確認する
  • 吊り荷の重量は、使用する吊り具の定格荷重以内に収める
  • 複数のワイヤーロープで吊る場合、展開角度(吊り角度)が大きくなるほど各ロープにかかる荷重が増加することを理解する
  • 強風時(10m/s以上)はクレーン作業を中止する

玉掛け関連の安全看板・掲示物

玉掛け作業が行われる工事現場では、安全に関する各種掲示物の設置が重要です。

当サイトでは、玉掛けワイヤーロープの点検色一覧表や工事現場向けの安全看板テンプレートを無料でダウンロードできます。

ぜひ現場の安全管理にお役立てください。

まとめ

玉掛けは、クレーン作業における荷物の取り付け・取り外しを担う重要な作業です。

正しい吊り具の選定・点検・作業手順を守り、資格を取得したうえで安全に作業を行うことが不可欠です。

玉掛け技能講習の取得方法や費用については、別記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

クレーン・重機関連記事

タイトルとURLをコピーしました