建設業で使われる重機の中で、クラムシェル、クラムシエルバケットと呼ばれる重機があります。
この記事では、ショベル系掘削機であるクラムシェルについて解説しています。
掘削機とは
掘削(くっさく)とは、「掘る」「削る」のことですが、土砂や岩石を掘ったり削ったりすることをいいます。
掘削機は、土砂や岩石を掘削するための建設機械のことです。
機能としては、掘削するだけでなく、掘削した土砂や岩石を積み込みや運搬を行ったりする機能もあり、作業する場所や機能によって種類も異なってきます。
掘削機の代表的なものとしては、ブルドーザやショベルカーが該当します。
一般的にショベルカーで知られる油圧式のショベルカーは、土砂を掘って積み上げていき、またブルドーザは地表のものを押し出していきます。
また、シールドマシンという掘削機もありシールドマシンは、地下でトンネルを掘り進んでいく掘削機です。
クラムシェルの重機
クラムシェルとは、ブームの先端にワイヤで吊られたクラムシエルバケットで、土砂をつかんで掘削していく掘削機を表します。
開口したクラムシェルバケットを落下させ、バケットを閉じることによって土砂を掴みます。
油圧ショベルのアタッチメントの一つで、二枚貝のようなバケットが特徴です。
イメージとしては、UFOキャッチャーです。
つかんで掘る形の掘削機なので、一点を深く正確に掘る作業に適しています。
そのため、深く掘る必要のある基礎工事や、下水工事で使われることが多いです。
さらに、陸上で使用するクラムシェルに相当するグラブ船やバケット船、浚渫船などは、河川や海底の土砂の掘削の作業で使用されています。
また、工事で発生した大量の土砂をつかんでトラックに積み込むという作業でも活躍します。
そしてクラムシェルには、ケーブル式、油圧式、テレスコピック式の3つの種類があります。
クラムシェルのタイプ別解説
ケーブル式のクラムシェル
ケーブル式クラムシェルは、深深度の揚土が可能で、大型バケットにも対応できます。
土地を切りひらくための掘削に適しています。
通常、母機としてクローラクレーンを利用しますが、足場の良い現場では、トラッククレーンも使用されています。
油圧式のクラムシェル
油圧式のクラムシェルは、スライドアームにより伸縮が可能となっています。
より深い掘削の場合は、ケーブルを利用したテレスコピック式のクラムシェルを使用することになります。
テレスコピック式のクラムシェル
テレスコピック式のクラムシェルは、より深い掘削を行う際に適しています。
テレスコピック式のクラムシェルには、油圧シリンダ式とロープ併用式の2種類があり、ロープ併用式は、ロープを利用して、伸縮のスピードアップと高揚程を狙って開発され、テレスコピック型の主方式になっています。
クラムシェルの操縦に必要な資格
クラムシェルの重機を操縦するためには特別な資格が必要なのでしょうか。
クラムシェルは、油圧ショベルのバケットの一つなので、油圧ショベルの免許を取得すれば運転できます。
掘削機を運転するためには、
- 「大型特殊免許」
- 「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込・掘削)特別教育」または「車両系建設機器技能運転講習(整地・運搬・積込・掘削)」
を取得する必要があります。
それぞれについて解説します。
大型特殊免許
大型特殊免許は、大型特殊自動車を運転するために必要な免許で掘削機もこれに該当します。
大型特殊免許を取得することで、大型特殊自動車、原動機付自転車、小型特殊自動車の3種類の運転ができます。
小型車両系建設機械(整地・運搬・積込・掘削)特別教育
大型特殊免許を取得しても、これだけでは作業現場で掘削機を運転して作業はできません。
3t未満の車体を運転するためには、小型車両系建設機器(整地・運搬・積込・掘削)特別教育を修了する必要があります。
車両系建設機械技能運転講習(整地・運搬・積込・掘削)
3t以上の車体の運転をする際に車両系建設機械技能運転講習(整地・運搬・積込・掘削)が必要になります。
特別教育について免許ではありませんので、指定の教習所で学科、技能の講習を受けると取得できます。
クラムシェルのレンタル
クラムシェルのレンタル会社をご紹介します。
レントリーグループ
株式会社イマギイレ
株式会社ワキタ
エスアールエス株式会社
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